考え方の違い

夕方のラジオで雑誌編集者の 木津川計さんが こんなことを言っていた。

【数日前の朝日歌壇に
  晴れ晴れと「離婚したよ」と笑ふ友「バツイチじゃなくマルイチ」といふ

  と言う歌が載っていた。 
離婚を最近はバツイチと言うが 例えば ひょっとしたら夫の暴力から逃れられて晴れ晴れとしているかもしれない、なんでも立場が違えば変わってくるものだし、視点を変えれば 物事を反対から見ることができる  】


木津川さんの語り口がいつも素敵で 何の気なしに聞いているラジオでも彼の話し声が聞こえると耳を澄ます。
この歌を私も新聞で見ていて 「面白い歌!」と覚えていたのでよけい話をしっかり聞いた。


そういえば 
暮れの新聞には ”福沢諭吉が幼い子供たちに 桃太郎の話しをして 「鬼ヶ島にある宝は鬼の所有物でなのに それを理由もなくとりあげる桃太郎はむしろ盗人と言うべき悪人だ」と伝えたらしい” と言う記事もあった。
桃太郎の故郷の岡山県では 「もし鬼に子どもがいたら それでも桃太郎は鬼を退治するのか」と中学生に疑問を投げかけ 考えさせたという。

こういうように考えさせる授業って面白いな、答えが一つじゃないし、 考え方でその人の個性もでて来るような気がする。

 たしかに 昔話って矛盾ばかりだと思う。
子育て中 友人と児童書を読んで それぞれ感想を言い合ったことがあるが いわゆる日本の昔話のおかしな部分をはなしあった。楽しかった~


浦島太郎は漁師だから魚をとって暮らしているはずなのに 亀を助けたぐらいで どうしておとひめさまに会いに行けたの? 

こぶとりじいさん  どうして踊りが下手なら悪い爺さんなの?

花咲か爺 燃やした臼の灰を木にふりかけたら花が咲く そんなわけないよね?


もっともっといろいろな矛盾を話したが 忘れてしまった。
しかし 『おはなし』っていうのはこういう矛盾を含んでいるからこそ 楽しいのかもしれないし、夢があるのだろうし 、昔話に限らず 今の絵本や童話などにも 動物がしゃべったり 人間が空を飛んだりするのもあるのだから  こうやって議論することでその本を深く読めているのかもしれない。

イギリスの絵本「ちびくろサンボ」では 虎がぐるぐる回ってバターになりそれでホットケーキをつくり お父さんとお母さん、サンボがたくさん食べるのだが 「虎がバターになるわけない!」などと言ってしまったら おしまいだもんね。
この本を大人になってから読んだが「楽しぃ~」とカラフルな色づかいの絵本だったのでよけい気にいった。
もっともこの絵本は人種差別という観点から廃刊になってしまったが…・


「考え方の違い」という題とは離れてしまったが 何事も他方面から考えてみると面白い。
自分にとっては正義でも別の立場の人から見ると理不尽であることもきっとある!!
心して行動しなくては・・・!!


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