空を見上げる
この作者は何て読むの?と思い 手にとったら 札幌出身と書いてあって 自分と同じところで育った人!と思い、それだけで読んでみようと借りることにした。(札幌出身といっても(1988年生まれで 私が札幌を離れてからだいぶたってから 札幌で生まれているのだけれど)
このところ女性作家の本ばかり読んでいたが 「やえのとうま」さんという男性作家。
詠み始めたら引き込まれて一気に読み進んだ。
ハル君は小学6年生。
将来NASAのエンジニアになりたいと思って風船宇宙撮影を試みる。学校では孤立していて 誰とも話さず クリーニング屋をいとなむ両親との間もぎくしゃくしている。
小柄でかわいい転校生イリスが登場し ハルの幼なじみ三好との友情も描かれるが 意地っ張りのハルは 『努力しなければ夢はかなわない、でも努力だけではどうしようもない」ということもよく知っていて 「地球が青い、神はいない」ことを確かめたくて何度か失敗を繰り返しながら 風船ロケットを飛ばす。
エンジニアになるために幼いころから英会話まで学習し かしこいハルの頑固さが理解できなかったが 最後まできて「そういうことだったの??」と納得。
最後の方で 祖父(哲じい)だけでなく親の力も借りることになり これまで母親に感じていた気持ちが氷解していく場面、思わず涙があふれた。
地道な努力を続けるハルには拍手をおくりたい。
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