小学生の 俳句??


11歳の小学生が 入学時からいじめられ 教師にも認めてもらえず 自主休学の道を選ぶが
俳句にめざめ 朝日新聞の歌壇に投稿し 入選をかさねて 俳句つくりに没頭し
このたび 句集も出したらしい。

超未熟児に生まれたということだが 入学時には 体格もほぼ追いついたというのに
学校の先生も 理解をしてあげることが出来ず 周りのいじめに対して なすすべがなかったのか・・・・・
それにしても 俳句は素晴らしい。一部をここに掲載させてもらう。



①「いじめられ 行きたし行けぬ 春の雨」

②「いじめ受け 土手の蒲公英 一人つむ」

 ③「影長し 竹馬のぼく ピエロかな」

④「万華鏡 小部屋に上がる 花火かな」

 ⑤「ブーメラン返らず蝶となりにけり」

⑥「生まれしを幸かと聞かれ春の宵」

⑦「強風にあおられまいとしじみ蝶」

⑧「紅葉で神が染めたる天地かな」

 ⑨「秋晴れの心の晴れぬいじめかな」

 ⑩「置物と見紛う猫や冬日向」

 ⑪「ぬかるみに車輪とられて春半分」

 ⑫「迷い蝉君の命はあと五日」

⑬「成虫になれず無念のかぶと虫」

⑭葉桜や祖母の幸とは 我のこと

⑮母もまた我を幸とす かすみ草

⑯負けざりしいじめ乗り越え桜咲く

⑰雪柳季節外れの雪げしき

⑱何処より来し花びらや手に桜

⑲こいのぼり 池に映りて泳ぎけり

⑳下校道影濃くなりし立夏かな

㉑さくらんぼ兄弟揃い照れし顔

㉒さざ波や銭亀の首見え隠れ

㉓羽化したるてんとう虫や我に似て

㉔生きてるかそっとつまんでてんと虫

㉕柿若葉朝日を浴びてエメラルド

㉖仲直り桜吹雪の奇跡かな

㉗ゆっくりと花びらになる蝶々かな

㉘亡き祖父と薔薇を通して話けり

㉙葉にのせて救いし揚羽飛び立てず

㉚わくら葉や何年ぶりのすべり台

㉛昼寝どき老犬の手の柔らかさ

㉜冬蜘蛛が糸にからまる受難かな

㉝ブランコの鎖を持てば液体窒素

㉞かき氷含めば青き海となる

㉟ゴーヤ熟れ風に新聞読まれけり

㊱蜩の日を 沈めしが仕事かな


子供の句とは思えない素晴らしさ!

いじめを受けていたからこそ出来たのでは…と思える
 小さな生きものや弱いものに対しての句もあり胸をうたれる。

彼が 俳句に出会えて よかった~~とつくづく思う。

生きるとは 表現すること、 言葉で人とつながること、 そういうことを感じさせられる俳句ばかりである。



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