日本人の働き方

ちょうど一年前のクリスマス、会社の女子寮から投身自殺した電通の社員の母親が手記を公表した。
母親の悲痛な思いが伝わってくる。

10歳の時に自ら中学を受験することを決め、ずっと努力を続けがんばってきた娘さん、地域格差などに 時にはくじけそうになりながらも努力を続けて来たという娘さん。
おそらく疲労からうつ病を発症していたのだろうと思うが 正常な判断ができないような状態で 飛び降りてしまったのではないか・・・・

大手の電通で時間外労働がひとつき間で105時間にもなり 睡眠時間も2時間などというほどのこともあったのに 上司からは「君の残業時間は会社にとって無駄」などとも言われていたそう・・・・
なんというひどいことを・・・・
いわゆるパワハラだ!
まじめな頑張り屋さんだからこそ なおさら逃げ道がなかったのだろう。
自分の能力を社会に役立たせたい、と張り切っていたというのに・・・・・
このお嬢さんを失ったことは 大きな損失だと思う。

毎晩遅くまで皆が働いている職場の異常さを指して 「会社の深夜の仕事が 東京の夜景を作っている」と言ったり  「生きているのも働くのもつらい」 と言ったこともあったようで  母親は「私が会社を辞めるように強く言わなかったことを後悔している、母親の自分が娘を助けられなかったことが悔やんでも悔やみきれない」と。

東京の夜景を会社の深夜の仕事が作っていたとは・・・・

母親は電通に対し「決して見せかけではなく 本当の改革を、労働環境の改革を実行してもらいたい」。
そして社会に対しては「形の上で制度ができても 人間の心が変わらなければ改革は実行できない。伝統を重んじることなく、すべての人が改善に向かって努力してほしい」と語っている。

ブラック企業とかいう言葉が言われだして久しいが 去年はブラック企業大賞ダントツ一位が電通だったとか・・・


この母親は安倍政権に対しても 「政府には、国民の命を犠牲にした経済成長第一主義ではなく、国民の大切な命を守る日本に変えてくれることを強く望みます」。
と痛烈に今の政権を批判している


一年たったこの時期、街頭でインタビューに答える人は口々「他人ごとではない」と言っている。



うちの息子は 東大卒のこの女性のように優秀ではないし、もう40代半ばではあるが やはり残業時間がとても多いようで 東京の深夜の夜景を作っているにちがいない。
ただ、昔からとても要領の悪い子で まじめで手抜きができなく それが一因になっている面もあるかもしれない。

しかし 海外出張も年間10回以上、 休日出勤もしょっちゅうしており 親としては 体のことが心配で  「過労死させるためにお母さんは大切なあなたを育てたわけではない、体調を崩してまで働くことはない」と伝えたことがある。

やはり 世の中や社会を変えていかなければ 解決しない問題のように思う。

企業のトップのみならず 社会全体で考えていかなければならない問題だ、と思う。








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