どう生きたか

先日来 大変評判になっている本「きみたちはどう生きるか」を読んだ。
図書館で予約していたが  数ヶ月待ち、 私の後にも予約者がたくさんいる人気の本である。
昭和12年に発行されたものを 近年再版されている。
児童文学者 吉野源三郎 作

父親を亡くしている中学二年のコペル君は 近くに住んでいる法学士の叔父と 話しながら 「自分はどう生きるか」を考え いろいろ気づいていく。

戦前発行された本だけれど 現在の本としても通じ かなり哲学的な話も含まれている。
この本が発行された当時は 中学校は義務教育ではなかったので コペル君は裕福な家庭で育ついわゆるお坊ちゃん、と思う。

最初、「ものの見方」について叔父さんは 人間はそれぞれ大きな宇宙のごく一部であることを気づかせ 友人の貧富の差などからも 日々の出来事について 様々な視点から気づかせていく。
大まかには「人間は一人では生きていくことが出来ない」という意味を示唆しているのだろう。

この本はマンガ本にもなっていてずいぶん多くの人に読まれているようだが 私が感じたのは ちょっと【説教っぽい】な~ 

ただ、
仲間たちとの約束を守らなかったコペル君が自分の卑怯さに気づき 悩んでいることについて 「人間には失敗することもたくさんある、それを自覚し その後の生き方に生かしていこうとすることで その失敗もあながち無駄ではない」その点は納得できた。
そしてまた 生き方というものは どう生きるのが正解!というものがあるわけではなく 日々考え、悩み,生きていくことが大切ということだろうと思う。


自分は これまでどう生きたか 考えてみると あまり深くは考えず 日々流されてきたように思う。
深刻に悩むこともなくある意味、幸せだったのかもしれないが 社会的に罪になることはしていないものの、積極的な生き方をしてこなかった、高齢者と呼ばれる年齢になった今 反省してもしょうがないが・・・・
ただ、50年あと、いや30年あとに生まれていたら きっともう少し積極的に社会とかかわった生き方をしただろう、ということは思う。

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