健康格差

私が小学生のころは 戦後まもなくで今のように豊かな時代ではなかったが 今思えば、周りの数人はとてもリッチな生活をしていた。
応接間には立派なピアノがある人、素敵なフレアースカートをはいている子、家庭教師をつけている子etc.
「うらやましい」とか「いいなぁ~」とかいう気持ちとは少し違うが 「お金持ちなんだなぁ」と思っていたが その子たちはよく学校を休んだ。
そのころ「お金持ちの子は体が弱いのかー」と思っていた。
今思えば 大事に育てられていて 親御さんがきっとちょっとのことでも学校を休ませていた、に違いない。



「健康は自己責任」という意見が根強い中、収入や学歴が健康にも影響する『健康格差』が問題になっている、という。

健康格差』を研究している学者がいるそうで 「命の格差は見過ごせない」とあらゆる分野からの格差を研究しているとか。


確かに 収入の少ない人が貧しい食生活になってしまう、ことはあるかもしれない。
でも 間違った情報をうのみにしている人もいるように思う。
数年前、そばで若い二人が話しているのが耳に入った時のこと「冷凍食品の方が野菜や肉などを買うよりもずっと安上がり、いろいろな材料が入っているから 30品目になりやすい。これだけたくさんの食材の入ったものを手づくりしていたら お金がいくらあっても足りない」というような 意味のことをあいづちをうちながらしゃべっていた。

『健康のためには 一日30品目以上を食べること』というようなことが言われていた時期だったが それはちょっと違う。
同じものばかりを食べ続けるのはよくないが 30品目にとらわれるのもおかしい、
そしてまた 30種以上の野菜が入っているジュース。
業者はあたかも健康には野菜が大切だからこれを飲めば健康になれるようなうたい文句で 売らんかな 見え見え。
テレビの健康番組で「〇〇が ▽△に効く」などと報道されるとスーパーのその食品売り場は 棚がすぐからになるようなことを聞いたことがあるが 一人ひとり もう少し一つの情報だけでなく 自分の頭でも考えなくちゃ・・・・


『健康格差社会の研究者は うつ病になりやすいのは所得の低い人の方が高い人より7倍も多い、「社会疫学」という分野を考えているという。
これは 収入や教育、人間関係など、その人を取り巻く社会的な背景がどれほど健康に影響するのかということ。
劣悪な労働環境の中で 空腹を満たすために ファストフードにばかりに頼るような食生活は 長い間には いろいろな健康被害を起こすようになるのだろう。

『人は一人では生きられない』と言われてきたが、貧しく、低学歴の人ほどストレスの高さからうつが多く、人間関係が苦手だったり、一人暮らしや閉じこもりなど社会的に孤立している人も多い。こうした様々な社会的要因が複雑に絡み合って、健康に影響していることを解明し、個人の努力だけではどうにもならない上流の社会環境を変えていく政策を打ち出していかなければ、問題は解決しない、と述べている。


こうしてみると社会生活すべてがいろいろと関係していて どれもこれも政治が絡んでいる、ということを実感する。



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