台風の被害

また 台風が近づいている。現在 宮古島付近は影響を受けているよう。
何とか被害を受ける地域のないよう・・と願っている。
この頃 「50年に一度の大雨・・」などという言葉を聞くことが多くなっているように思える。
地球に異変が起きているのだろうか。


水没した観光バスの乗客が37人 バスの屋根の上に避難し 全員助け出されたニュースには 皆びっくりし、感動したと思うが あれからもう13年もたっているとは・・・

今回その時の乗客の方の本(2009年発行)を読んでみてあらためて「あきらめない」ことの大切なことを感じた。
しばらくは 恐怖心がよみがえってきて語ることに抵抗を感じていたというが そのうちに この経験は 人生に深い意味を与えてくれたと感じるようになり 「人は信じるに足る存在である」と  多くの人に伝えていきたいと思うようになったと  この著者はいう。

あの時のニュースでは『10時間バスの屋根の上で37人もの人が…』ということや 『歌を歌いながら励まし合っていたこと』を知り それだけでも十分感動していた。

今回 この本を読んで 1泊2日の旅行の帰りに台風に合い このツアーで初めて顔を合わせた人もいる中で 皆が自分だけのことを考えているわけではなく 「全員、そろって救助してもらおう」と力を合わせて待っていたそうで 読んでいて胸が熱くなった。
平均年齢は67歳だったというから 体力のない人もいたに違いない。

濁流にいろいろなものが流されてきたというが 長い竹の棒が回転しながら流れてきて
それを拾っておいたのが後に役に立っている。
バスが急流に流されないように 二人の男性が途中から濁流に飛び込み、ユリノキと バスをつないでいる竹をずっと握っていたようで 写真をよく見ると確かにバスのそばの木にしがみついている二人が見える。腰まで水につかりながら・・。

この著者は看護婦として長年仕事をしていて その仲間も数人おり 仕事上の知識もすごく役立ったそう。
当時71歳だったというもう一人の元看護婦さんは高齢の男性が寒さでふるえていたので低体温にならないよう抱きしめ もう一人の男性の気持ちを落ち着かせるために背中におぶって長時間ずっと励まし続けたという。
また、男性の中には 冗談を言って場を和ませようとする人もいたらしい。

眠ってしまうと体温が下がり危険なので 次々と歌うことにしたようだが 「上を向いて歩こう」を皆で歌ったときに 「幸せは空の上に」の部分を「幸せはバスの上に」と 替えて歌っただけで 「クスッ」と笑う人もいて すこしゆとりも出たとか。

暗闇の中で寒さと恐怖に震えながらいつ来るかわからない救助を待ち続けることは 一人一人にとって体力、精神力、忍耐力などすべてを試され 自分自身ともひたすら向かい合った時間で 「待ち続けることは決してあきらめないこと、信じ続けること」だと思うが 一人では到底乗り越えられなかったと思う、と振り返っている。

この著者は当時64歳だったが それまでの人生でのいくつかのつらい体験のため「人間不信」になっていたが この体験によってそのあと ご自分の意識が変わったそうである。

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