こんだて帖

この頃 図書館で借りる本では 女性の作品が多い。
なかでも 角田光代さんの本は どれを読んでもあまりはずれなく面白いし  ためになる。


彼女のこんだて帖」という本。
10の短編からなるが ひとつ前の主人公が次にまた・・・・と上手にかかわっていくそれぞれの話もとても良い話ばかりだけれど 出てくる料理のレシピもおいしそうなものばかりで またその料理の画像もすべて写真が載っている。

あとがきによると 角田さんのお母さんが料理の手抜きをしない人で その影響もあり 彼女も夜10時に帰宅してからでも 自分一人のために夕食を作るらしい。すごい!!
私は 昼ごはんでも自分一人だと ラッキー!とか思って 有り合わせのものだけ・・・・
時には果物とお菓子だけのときも・・・・・ 反省!!

中華ちまきや ミートボールシチュー、新鮮な魚で作る一夜干し、かぼちゃの宝蒸し、たらとホウレンソウのグラタン、梅干しとぬか漬け、etc.

食事というものは 食べるという行為だけではなく 心を温める、うーん!すごい!

昔 30歳過ぎて すでに作家としてデビューもしているのにお母さんは「まだ就職しないのか」と 聞いたり 独身でいる彼女に結婚の話をしたりするので母親との関係が疎ましく思ったこともあったとか。
 いつも話をそちらに持っていこうとするので その話を避けるために 料理好きになり料理の話をすることによってお母さんの話題をそらそうとしたた・・・・・などというくだりも面白いが 胃がんで余命わずかの母親を見舞いに行き、その夜も 帰ってから料理を作って 一人で食べたそうである。

以前から料理に手抜きをしないお母さんだったそうだが 後年 料理教室に通い  一層腕をみがいたとか。
その料理教室というのは ベターホーム協会主催のものだったそうで この本の出版もベターホーム協会になっている。

また母亡き後にも 自分では作ろうとしなかったおせち料理の時期になると 母を思い出し 料理を通して親と娘という関係を しみじみ味わう・・・・何とよい結び方だろう

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