時代の変化

新聞の書評に載っていたので 図書館に予約したらいつものことながら 10人以上の予約者がいて今回やっと借りて読んだ。

読後の感想は 「わりに当たり前のことばかり」書かれている本のように思う。




私どもが結婚した50年くらい前の家族は「男女の夫婦に、子ども二人」それが普通だった。
今この近所を見渡しても ほとんどそのような家族はないと言っていい。

ここの地は 古くから住んで農業を営んでいる人などは 「お嫁さんは 舅姑に使えて家業を手伝うのは当たり前」という考えの人も いくらかはいるようだが このような地域でも 若い嫁さんは会社でパート勤めなどに出ていく人の方がずっと多くなってきている。
それは時代の流れで それはそれでよし・・と思う。


結婚しない若者が増えているのは間違いないと思うが この辺りではそれ以外に
『新婚さんが引っ越してきた、と思っていたのに 数年たったら どうも最近一家の主の姿が見えない』とか 『全く近所付き合いをせず 「単身赴任中です」と周りに話しているみたいだが10年以上主の姿を見かけない』そんな家が2軒。

もちろん 人それぞれ、いろいろな事情があって当たり前で 周りの人間がどうこう言うことではないと思うが 世帯の人数は減り続けているのはまちがいない。
昭和28年ころは平均世帯人数は5.0人だったらしい。
平成28年時点では2.47人だそう・・・
60年ほどの間に半分以下になっているとは… これは相当変化が激しい、といえる。

世の中が移り変わるのだから その一部として世帯人数が減っている、ともいえるかもしれないが それにしても代わりすぎのように思う。


著者酒井順子さんは 子どものころは祖母、両親、兄との5人家族だったそうだが 一人減りまた一人減り…で一人になり「家族終了」と感じたらしい。現在は 籍を入れていない相棒との二人暮らしとか。

18章に分かれていて 天皇の跡継ぎ問題などに加えて 母親と息子の関係の変化や 父親と娘の関係 などについても書かれているが 全体を通して 「時代が変わっていくのだし・・・そりゃ どんな間柄だってあるでしょ」っていう印象。


世帯人数が減り 長寿になっているのだから 当然 「おひとり様」の世帯が増えていくのは当たり前。
しかし 一人暮らしの人が亡くなった時に「孤独死」と言われ 哀れ蔑むのはやめよう、とある。これについては賛成である。
亡くなるときに 家族が枕元に集まり「今までありがとう」などと言われながらあの世に旅立つのだけが 臨終のあるべき姿ではないだろう。
生き方が 一人一人違うのだから この世にお別れするときだって 違った形があってもいいのは当然だと思う。

時代が変わって行くのを 最も実感するのは この数年 週刊誌の見出しに 「病院で死ぬか家で死ぬか」とか「家族が亡くなった時に 最初にするべきこと」 「最後の一週間にすべきこと」…etc. こういった記事がものすごく多くなっていることからも 確実に高齢化社会になり 時代が急スピードで変わっていることを感じる。

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